古来中国では、「麒麟(きりん)」は穏やかな性格で殺生を嫌い、平和な世になる前に現れる特別な霊獣とされ、人々は福を求めその麒麟を崇めたそうです。
今年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。コロナ感染症対策で撮影が中断していますが、放送再開が待たれます。
日本の戦国末期の乱世の時代、仁政を行う王の元に中国古来の伝説の麒麟がいつか現れるという期待がこのドラマのタイトルなのですが、これまでどちらかというと下克上の謀反人として描かれてきた明智光秀を主人公にした物語の中で、麒麟がどのような現れ方をするのかも楽しみな物語になっています。私も毎回欠かさず見させて頂いて、再スタートが楽しみなのです。
多くの皆さんには「麒麟」そのものは、ビールメーカーの名前の方がおなじみなのかもしれませんね。
キリングループのシンボル・”聖獣麒麟”の歴史と秘密~キリンの麒麟は幸せを運び、よろこびと共にある~ キリンビール 公式HP
https://www.kirin.co.jp/company/news/2019/0516_04.html
私が住む長崎旧外国人居留地に、儒教で「仁」を説かれた孔子様を祀った孔子廟があり、その大成殿にも麒麟がいらっしゃいます。ついでに長崎旧外国人居留地の世界遺産「旧グラバー住宅」の主人、スコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバーさんもそのキリンビール誕生に大きく貢献されています。(こちらのエピソードも大変興味深いのですが、また後日にしますね。)
✳︎写真は孔子廟の麒麟。
話しは孔子様に戻り、時は今から2700年位前の中国の春秋時代、戦乱が絶えない日が続いていた中、孔子様は文化や教養を大切にされ、人びとの荒れた生活を道徳の心で世を豊かで平和に出来ないかとご尽力されてました。が、しかし世の中は孔子様の願いとは裏腹にどんどん荒れていきます。
更に、孔子様が平和な世が訪れる前に現れるとされる麒麟を願っておられたのにも関わらず、その麒麟が実際現れた時、人々は意味を理解することなく、気味が悪いと言って、なんと殺してしまい、孔子様は大変失望されたとそのいわれも残されています。
仁政を行うひとが現れ、乱れた世が収まる時代が来るかもしれなかったのに、人々はその兆候に気づかず、さらにあることかその使者を見捨てたことで、その後も戦乱がやむことはなかったそうです。
令和という清らかに平和を望んだ新しい時代になりながら、未曽有のコロナ感染症が日本中を、そして世界中をその不安と恐怖に落としめています。
私たちは一日も早く元の平穏な時代に戻ることを願いながら、今の多くの犠牲や支えの中で生活しています。
かつての中国の事を教訓にし、今の私達が、仁政をもたらすとされる「麒麟」をしっかりと見過ごすことなく、ひとや物事を思いやる「仁」を理想に掲げ、地道に「徳」を積まなくてはと自戒する毎日です。