2019年9月の旧香港上海銀行長崎支店記念館多目的ホール。 2019長崎・居留地まつりに毎年恒例の「居留地シンポジウム」を開催しました。基調講演のテーマは「文化財活用とこれからのまちづくり」。京都から文化庁長官官房 地域文化創生本部の村上佳代さんをお迎えしてのシンポジウムでした。
その背景にあるのは、全国各地で消えゆく貴重な歴史的建造物は、どうしたら守れるのか?ここ長崎市でも数多くの文化財の保存維持から活用維持への施策実現のために、行政と管理者と住民とでやるべき事は何かを参加者の皆さんと考えようと企画しました。
シンポジウムの中で、村上さんから国・文化庁が考えるこれからの歴史的建造物などの保存・活用に考え方と全国での他都市の事例をご紹介頂きました。ご講演後、会場の皆さんと地域の大切な文化財をこれからのまちづくりに活かす取組みについてディスカッションさせてを頂きました。
このシンポジウムのために村上さんには京都からわざわざお越し頂いたのですが、居留地まつり期間の3日間、2泊3日で長崎居留地を隅から隅まで体験して頂きました。
村上佳代さんの近況は、日本交通公社 活動報告
第19回たびとしょcafe 文化・文化財の観光活用について~文化庁の取り組み
https://www.jtb.or.jp/tourism-culture/bunka245/245-08/ で、ご報告があっているのですが、こちらでも私たちの地域でのすでに「ユニークベニュー」的に社会実験として取り組んできた、居留地まつりや山手での取組みも発信して頂いているようです。ありがたい限りです。
村上さんが触れられた「文化芸術推進基本計画(第1期)」においての中に、
・将来の文化財の担い手である子供たちが伝統的な価値に触れる機会の充実に努める。
・学校と地域の美術館,博物館等との連携による先進的な取組や,地域の関係者との協働による子供や若者等を対象とした参加型プログラムの展開を促進する。
と列記され、さらに
「地域の伝統行事等がコミュニティの維持発展や人々のきずなの形成に大きな役割を持つことを踏まえ,個性豊かな伝統文化など地域の文化芸術の継承・発展を推進するとともに,その情報発信など多くの国民が地域の文化芸術に参画できるような環境の醸成に取り組むことが期待される。」
とあり、
「文化財建造物や史跡,伝統的建造物群,伝統芸能・民俗芸能等の各地に所在する有形・無形の文化財について,その価値の適切な継承に資するよう,地域振興,観光・産業振興等への活用のための取組を進める。このため,個々の文化財の保存活用計画の策定を推進し,地域の博物館等の文化施設や文化財建造物等を生かしたユニークベニュー等による公開・活用の取組,歴史文化基本構想や「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(平成 20 年法律第 40 号)等を活用した,建造物・史跡等の文化財とその周辺環境の一体的な保存・活用等を図る。」
などと記述されています。長崎市では念願だった今年3月長崎市歴史風致維持向上地域計画がようやく国からの認定を受け、長崎市内の5つの重点地区のなかでも先行して、私たちの地域である旧外国人居留地の山手地区で地域まちづくり協議会が発足する予定です。
これからの歴史をいかした地域づくりへ向けて、地域の皆さんと有識者の皆さんで丁寧に議論し、次の時代の人達にも恥ずかしくない計画にブラッシュアップできたらと思っています。